非細菌性急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一属です。
カキなどの貝類の摂食による食中毒の原因になるほか、感染したヒトの糞便や吐瀉物、あるいはそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して経口感染します。ノロウイルスは感染力が強く、少量のウイルス量(10~100個)でも感染すると言われています。二次感染による集団感染を防ぐために、医療従事者や食品従事者などは十分な注意が必要です。
ノロウイルス検査(リアルタイムRT-PCR法)のご案内
高感度で特異性の高いリアルタイムRT-PCR法により便中ノロウイルス検査を行っています。
検査開始から2時間程度で判定可能となるため、即日または翌日での報告が可能となります。
その他、検査料金や依頼方法など、ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせ下さい。
検査項目
遺伝子検査
ノロウイルス遺伝子の一部を増幅して検出するため、非常に感度の高い検査方法です。
リアルタイムRT-PCR法は「大量調理施設衛生管理マニュアル」※に対応している高感度な検査で、検体1g中に10~100のノロウイルス量が最小検出感度となります。
特に陽性者復帰の際の検査には、感染拡大や食中毒事故につながる可能性がありますので、高感度の検査方法で陰性確認を行うことが求められます。
※厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」からの抜粋
調理従業者等は臨時職員も含め、定期的な健康診断及び月1回以上の検便を受けること。検便検査には、腸管出血性大腸菌の検査を含めることとし、10月から3月までの間に月に1回以上又は必要に応じてノロウイルスの検便検査に努めること。
ノロウイルスの無症状病原体保因者であることが判明した調理従事者は、検便検査においてノロウイルスを保有していないことが確認されるまでの間、食品に直接触れる調理作業を控えるなど適切な措置をとることが望ましいこと。
抗原検査
糞便中のノロウイルス抗原をイムノクロマト法により検査し、約15分で結果が出ます。
ノロウイルスの各遺伝子型に共通する抗原に対するモノクローナル抗体を使用した方法であり、迅速・補助的な検査となります。 ただし、ノロウイルスが検便中にわずかである場合、検出されず、陰性となる可能性があります。
検体1g中に106~108のノロウイルス量が最大検出感度となります。
ノロウイルス検査概要
抗原検査(定性) | 遺伝子検査(定性) | |
---|---|---|
検査材料(必要量) | 糞便(拇指大) | 糞便(拇指大) |
検査方法 | イムノクロマト法 | リアルタイムRT-PCR法 |
基準値 | 陰性(-)、陽性(+) G1・G2区別なし | 陰性(-)、陽性(+) G1・G2区別あり |
検査所要日数 | 当日~2日(搬入時間・検体数による) | 当日~2日(搬入時間・検体数による) |
容器 | 専用容器 | 専用容器 |
搬入方法 | 凍結保存 | 凍結保存 |
検査要項 | 研究用 | 公定法 |
検査の流れ
基本的には下記のような流れで進みます。
検査料金
遺伝子検査(リアルタイムRT-PCR法) | 14,300円(税込) |
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抗原検査(イムノクロマト法) | 4,400円(税込) |
標準納期
検査方法により納期が変わりますので、詳しくはお問い合わせください。